国際結婚あるある。日本とは異なる姑VS嫁!【アメリカ結婚生活事情】

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以前、アメリカ人との恋愛事情や結婚生活について執筆いたしましたが、結婚生活につきものなのが嫁姑問題です。

世代も違う、育った環境も違う、ましてや言葉や文化まで違う者同士が家族になるのだから、多かれ少なかれ、意見が食い違うことは当たり前なのかも知れません。

ロサンゼルスはいろいろな文化が集約されている地域なので、一概にアメリカ人と一括りできるわけではないのですが、私の経験を通して感じた日本とはまた少し違った嫁姑関係を紹介したいと思います。もちろんアメリカ人の姑だからこそ、良かった面もたくさんありますので、併せて紹介したいと思います。


国際結婚あるあるその①:空気を読む必要はない?何でも本音で話し合う

アメリカ人は日本人よりもはっきり自分の意思を伝える文化であることは確かです。子供達の学校生活を見ていても、「自分の意見を主張する」ことは幼稚園の頃からも現地校でもしっかり練習しています。

大人になっても自分の意見を主張するスタンスは基本的には変わらず、わがままであるわけでは決してなく、自分がどう思うかは、きちんと相手に伝えることを大切にしています。要するに日本人のように、何も言わなくても空気を読んで気持ちを察してもらうなどは通じません。言わなければ伝わらないのがアメリカだと私は感じます。

ホリデーなど夕食の準備をする場合、姑が私に手伝って欲しかったら「手伝ってくれる?」と言ってくれるし、姑が自分で全てやりたい場合は、「手伝わないでいい」とはっきり言ってくれます。こちらからあえて空気を読む必要はありません。手伝わなくていいと言われたら、姑がせっせとキッチンで料理する中、私は他の家族とリビングで過ごすこともあります。

日本のお正月を想像すると、お嫁さんは台所でお姑さんのお手伝いを一生懸命しているイメージなので、正直、姑だけがキッチンで料理している姿をリビングから見ているのは、落ち着かないのですが、手を出して欲しくないと言われているので、そうさせてもらっています。

その代わり、料理に限らず自分がどこまでできるかははっきり姑に言う必要があります。

何も言わずに、お手伝いを続けていたら、そのままで大丈夫と思われてしまいます。無理なお願いのときは「ノー」と断ることも必要で、疲れた場合は「ちょっと休憩してもいい?」と主張することも大切です。何も言わなければ大丈夫と思われても仕方ありません。

もちろん家族間でトラブルが起きた時もそうです。姑は問題があれば何でも話し合うスタンスで来てくれるので、こちらも同じように対応しないといけません。問題の大小に関わらず、私個人の意見や思いを聞かれるので、日本人の嫁として姑に本音で話すのは非常に辛いところでもあります。

それでも姑が本気でぶつかってきてくれるので、ある程度は自分の意見を言うようにはなりましたが、それでもどうしても相手に合わせてしまうことも多いのが現状です。

その反面、アメリカ人であるうちの義理姉は、自分の姑に対してはっきり物を言います。クリスマスの夜、彼女のお姑さんが外でタバコを吸うために、家の中からブランケットを持ち出しました。そのブランケットがタバコ臭くなったらしく、義理姉は「洗って返してね」とお姑さんにはっきりと言っていました。私はまだまだそこまではできません。アメリカでは嫁も姑も対等な立場であることが垣間見えました。


国際結婚あるあるその②:本当の娘のように接してくれる

アメリカでは家族に対しても「I love you」を使うお国柄なので、姑と嫁の間でもこの「I love you」「I love you too」のやりとりがあります。日本人の感覚からしたら、お姑さんに「愛している」と言うのは、かなり抵抗ありますよね。最初の頃は「I love you too」と返答するまでに時間がかかったものです。

でもこの「I love you」に含まれる思いは文字通りで、私の家族が遠く離れた日本にいることもあって、姑は私を本当の娘のように扱ってくれます。以前、私が寝込んだ時には実の母親のように甘えさせてくれて、孫の世話から私の看護までいろいろと本当に助けてくれました。その反面、本当の娘を扱うように、だんだんお手伝いがエスカレートしていき、冷蔵庫中や棚の中が配置替えされていくということもありました。このままでは家の中まで模様替えされてしまうのでは?とヒヤヒヤしたのを覚えています。実の母親なら「やめて欲しい」とはっきり言えるものの、私はまだまだ実の母のようには行かず、本人はもちろん良かれと思ってやってくれていることなので、気を使ってしまうところもあります。

ちなみに、義理の両親のことは下の名前で呼ぶのが一般的です。もちろん英語なので呼び捨てです。日本だったら、お姑さんのことを「お義母さん(おかあさん)」と呼ぶので、呼び捨てで呼ぶなんて言うのは考えられないですよね。時々ですが、義理の母親でも「Mom」と呼んでいる方も見かけます。


国際結婚あるあるその③: 国際結婚にはつきもの。言葉と文化の壁

やはり言葉と文化の壁は大きいです。夫であればある程度お互いに妥協し合えるのですが、義理の家族に日本の文化を理解してもらうのは至難の技です。

料理一つ取っても、日本料理は作り方も味も繊細だなと思います。今でこそアメリカ人もお寿司を食べるようになりましたが、食文化の違いは大きいです。子育てに関しても考え方が異なり、アメリカでは赤ちゃんの頃からスリープトレーニングを行うことや、お風呂は一緒に入らないこと、そのあとの教育方針などもずいぶんと違ってきます。

日本で生まれ育った私が、アメリカで生まれ育った姑の英語に叶うわけはなく、姑に言い返せない理由の一つには言葉の壁もあります。「言っていることはわかるけど、なんでそんなやり方なのか理解できない」と言われると、もう言い返せないですよね。お互いの文化を尊重し合うことはできても、理解するのは難しいのだなと改めて思いました。

余談ですが、英語が第二言語である人の特権だなと思うことが一つあります。もちろん全員に当てはまるわけではないのですが、周りで国際結婚をしている友人などと話すと共通していることがあります。それは、脳のスイッチを切って、ボーっとしてしまえば、英語が頭に入ってこないことです。日本語だったらお姑さんに小言を言われたら、聞きたくなくてもどうしても頭に入ってきて、イラっとしたり腹も立ったりしてしまいます。でも私の場合は、頭のスイッチさえ切ってしまえば、何を言われてもあまり気にならなくなってしまいます。これは国際結婚での嫁姑関係を円滑にする為の一つのテクニックかなと私は思っています。


国際結婚あるあるその④: 万国共通?息子への愛がすごい

母親が息子のことが大好きなのは、おそらくどこの国でも共通していると思います。私にも息子がいますが、愛おしくて仕方ありません。ただアメリカは愛情表現もきちんとするお国柄ですので、息子にももちろん「I love you」は言いますし、いくつになっても母と息子のハグ&キスは続きます。見ていて微笑ましいですね。

私と夫が仲良くソファーに座って喋っていると、「くっつき過ぎじゃない?」と冗談っぽく言っています。息子の嫁に嫉妬していることを、はっきり嫁に言うのもさすがアメリカだなとも思います。

しかし、嫁が自分の息子を大切にしてくれていると言う思いがあるからでしょうか。自分の愛する息子の妻だからこそ、息子を扱うように優しくしてくれるのです。姑から私への愛情もすごく感じますし、義理の家族としてではなく、本当の娘のように接してくれるのもこう言ったところからきているのかもしれません。


私の姑も含め、お姑さんがはっきり主張してくれるので、日本のようにドロドロした嫁姑関係は少ないように思います。ドロドロにしがちなのは本音を言わない私の方かも?と思うこともあります。「郷に入れば郷に従え」の精神で、嫁である私もきちんと自己主張もしながら、もちろん日本人としての気遣いも忘れずに、素敵な嫁姑関係をうまく築いていきたいなと思っています。


Writer

MAKO

「素敵ママ」を目指してライター・翻訳家として日々奮闘中。 ロサンゼルス在住・アメリカ人と国際結婚

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